昨日の分

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

伊藤計劃はガチで天才。何度でも言うよ。ガチで天才。
まずは軍事まわりの設定の圧倒的なディテールに驚くが、ただのミリタリーSFだったらそれこそ他にもある。この本のすごいのはScience Fictionを利用して語られるテーマが多岐にわたり、それぞれが現代の問題を幅広くそして深く押さえていることだ。ただの対テロ戦争への激化の不安だったらそこまですごくない。脳科学の発展や国民総ID化にともなって生じてくる「意識とは何か」「自分とは何か」の問題を哲学・科学の両面から深く切り込んでいく。はっきりいって今の流行の学問(人工知能言語学、認識論、脳科学、遺伝子学、進化学、etc...)をほとんど踏まえた上でさらにそれを伺わせる文学・芸術まで踏まえた上でテーマが展開されていく様はまさに天才の業と言わずして何といおうか。というかほんとそういう流行りの学問が気になってる人には絶対すすめられる面白さ。まぁグロ文学耐性ないと厳しいものはありそうですが。

今日の分

カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

まだ進行中。前から間あけすぎた…。