「かたわ少女」読了報告


(画像は一部ネタバレがありそうなところがあったので差し替え)
というわけで、笑美ルートと琳ルートも勢いで読了しました。琳ルートのテキストの難しいこと難しいこと。笑美ルートは難なく(とはいえ難しい選択肢はいくつかあった)最後まで行ったけど、琳ルートは何度も直前読み返して選択肢選ぶほど難しくて最後の詰めは読めなかった。ほらこういうところに自分の心理把握能力の低さが出てきちゃう…。


全体的な感想としては、ハードなテーマに対して果敢に挑んだだけでなくここまで満足させる完成度で作ってきたことを大いに賞賛したいという完成度。昨年Act 1を読んだ時点で懸念していた起承転結の「転」に相当するであろう各キャラクターの抱える「問題」をどのように主人公が「支えて」(しかしこのワードはすでに適切ではない)「乗り越えて」(そしてこのワードも適切ではない!)いくのか、ということについては全ルートそれぞれ十分に書かれていたと思います。適切でないって書いたんですが適切な言葉何なんだろうね。politically correctとかそういう意味じゃなくてcontextに沿っているかという意味での適切。障害を持っているという設定からのありがちな展開と言える部分もなくはないけれどそれ以上のものを各シナリオで実現しているのが素晴らしい。というか、それほどの完成度がなかったらそもそもここで取り上げませんw。
この作品に関してもう1つすごいところを挙げるなら外国人が中心となって作ったとは思えないほど日本の学園生活が自然に描かれていること。若干アメリカの学園生活に近い言葉の用法だったりを感じることはあるけどもこれだけの事象のレベルでの再現度と行動のレベルでのキャラクターメイキングを外国の人がやったということに驚くばかり。実際の生活を研究したのか日本のノベルゲームを研究したのかはさておき研究の深さが伺えるポイントだと思いました。
開発チームの皆様本当にお疲れ様でした&いいものをありがとうございました。Thanks for the great work!